赤ちゃんがハイハイや伝い歩きを始めると、家の中のあらゆるところが冒険の舞台になりますね。特にリビングの中心にあるテレビ周りは、キラキラ光る画面や複雑な配線、精密機器が並んでいて、子供にとっては興味の塊です。でも、親としては転倒や感電、機器の破損など心配が尽きません。市販のベビーゲートを検討しても、テレビ台のサイズに合わなかったり、意外と高価だったりして悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そんな時に便利なのが、ダイソーやセリアなどの100均資材を活用した手作りのベビーゲートです。実は、100円ショップで手に入るワイヤーネットや突っ張り棒を組み合わせるだけで、自宅の環境にぴったりな安全ガードを安く作成することができるんですよ。設置のコツさえ掴めば、賃貸住宅でも壁を傷つけずに設置可能ですし、インテリアに合わせたアレンジも自由自在です。ベビーゲートをテレビ周りに100均の材料で手作りすることは、コストを抑えつつ家族のライフスタイルに合わせた最高の安全対策になります。
この記事では、私自身の経験も踏まえながら、100均資材を使ったテレビ周りのベビーゲートの作り方や、安全性を高めるための工夫、注意点について詳しく解説していきます。この記事を読めば、今日からでもお子さんの安全を守るための具体的なアクションが起こせるようになるはずです。安全で快適なリビング作りの参考にしてみてくださいね。
- 100均のワイヤーネットや突っ張り棒を使った具体的な組み立て手順
- 赤ちゃんが寄りかかっても倒れないための補強テクニックと固定方法
- 賃貸でも壁を傷つけずに設置できるアイデアとインテリアへの馴染ませ方
- 自作ゲートを安全に使い続けるためのメンテナンスと市販品との違い
ベビーゲートをテレビ周りに100均の材料で手作りするメリット
テレビ周りのベビーゲートを100均の材料で手作りすることには、単なる節約以上の価値があります。市販品ではどうしても「帯に短し襷に長し」となりがちなサイズ感や、リビングの動線を邪魔してしまうといった問題を、DIYなら見事に解決できるからです。まずは、自作だからこそ実現できる柔軟性や、意外なほどの機能性について、私なりの視点で深掘りしていきたいと思います。
ワイヤーネットを活用した安全なガードの作り方
100均DIYの代名詞とも言えるのがワイヤーネットです。これをメイン資材に据える理由は、その「圧倒的な汎用性」にあります。ワイヤーネットはスチール製で適度な剛性がありながら、女性でも扱いやすい軽さが魅力です。具体的な作り方は、まず設置したいテレビ台の横幅と奥行きを計測し、それに合わせた枚数のパネルを用意することから始まります。パネル同士を結束バンドで連結し、「コの字型」や「L字型」に組むだけで、あっという間にテレビへの接近を阻むフェンスが完成します。
このワイヤーネットがベビーゲートとして優れているのは、「視認性」と「透過性」の両立です。格子状の構造は、大人がソファに座ったままでもテレビ画面を遮ることなく確認でき、かつ赤ちゃんの側からもパパやママの姿が見えるため、分離不安による「後追い泣き」を軽減する効果も期待できます。さらに、録画機器などのリモコン信号(赤外線)を遮らないため、ゲートを閉じたまま操作ができるという実用的なメリットも大きいですね。組み立ての際は、あらかじめ床に滑り止めシートを敷いてから作業すると、位置決めがスムーズに進みますよ。
ダイソーやセリアで揃うワイヤーネットのサイズ展開
主要な100円ショップでは、驚くほど多様なサイズのワイヤーネットが展開されています。これが自作ベビーゲートの設計自由度を高めてくれるポイントです。ダイソーは特に大型サイズに強く、1枚で広範囲をカバーできるパネルが手に入ります。対してセリアやキャンドゥは、インテリアに馴染みやすいブラウンやブラック、オフホワイトといったカラーバリエーションが豊富で、リビングの雰囲気を壊したくない場合に最適です。
| 店舗例 | 代表的なサイズ (cm) | 活用シーンの目安 |
|---|---|---|
| ダイソー | 62×40, 40×40, 80×29.5 | 広範囲を一気に囲む大型ガード向き |
| セリア | 30.5×59, 40.5×51.5 | 色味を重視したデザイン重視の設置 |
| キャンドゥ | 48.5×37.5, 33×33 | 細かな隙間を埋めるための調整用 |
サイズ選びのコツは、「少し大きめ」を見越して組み合わせることです。例えば、高さが40cmのネットだと、生後10ヶ月を過ぎた赤ちゃんは手をかけて身を乗り出す可能性があります。余裕を持って50〜60cm程度の高さを確保するか、後述するように複数を縦に連結する構成を考えておくと、買い直しの手間が省けますよ。また、パネルの角が丸みを帯びているものを選ぶと、より安全性が高まります。
突っ張り棒を垂直に設置して支柱の強度を上げる方法
ワイヤーネットをただ並べて結束バンドで留めるだけでは、赤ちゃんがハイハイで体当たりしたり、つかまり立ちをしたりした際に、ゲート全体が「ぐにゃり」と曲がってしまいます。そこで不可欠なのが、突っ張り棒を垂直に立てる補強術です。テレビ台と両サイドの壁の隙間、あるいは家具同士の狭い空間を利用して、床から天井(または家具の天面)に向かって突っ張り棒を垂直に設置します。
この突っ張り棒を「柱」に見立てて、ワイヤーネットの端を結束バンドでしっかりと固定します。垂直方向の支柱があるだけで、水平方向からの圧力に対する抗力が飛躍的に向上します。設置の際の重要なポイントは、突っ張り棒が完全に垂直であることを確認すること。少しでも斜めになっていると、力が加わった際に簡単に外れてしまいます。スマホの水平器アプリなどを使って、正確に垂直を出しましょう。また、突っ張り棒の受け皿部分に、後述する耐震マットを挟むと、固定力がさらに安定します。
結束バンドの連結でゲートの耐久性を高めるテクニック
ゲートの「継ぎ目」の強度は、使用する結束バンドの留め方一つで決まります。1箇所だけ留めて満足してはいけません。1枚のパネルの辺に対して、最低でも上・中・下の3箇所は留めるようにしましょう。さらに強度を求めるなら、結束バンドを2本使い、それぞれ逆方向から「たすき掛け」のようにクロスさせて締めるのがおすすめです。これにより、ひねるような力が加わってもパネル同士がズレにくくなります。
また、結束バンドを締め上げる際は、ペンチを使って「これ以上締まらない」というところまで全力で引っ張りましょう。手で締めるだけでは、どうしてもわずかな隙間が生じ、それが蓄積されるとゲート全体のガタつきに繋がります。100均の結束バンドは大量に入っているので、「ちょっと使いすぎかな?」と思うくらい多めに使うのが、自作ゲートの寿命を延ばす最大のコツです。連結後に余った長い部分は、後述するエッジ処理のために少し残してカットするのが安全上のテクニックです。
賃貸でも安心な壁や床を傷つけない設置アイデア
賃貸暮らしのパパ・ママにとって、壁や床の傷は退去時の費用に関わる死活問題ですよね。しかし、100均のアイテムを賢く使えば、一切傷をつけずに強固なゲートを設置できます。最もおすすめなのは、突っ張り棒の設置面に「耐震ジェルマット」や「滑り止めシート」を挟むこと。これらは100均の防災コーナーやキッチンコーナーにあります。これらを挟むことで、壁紙への圧着痕を防ぎつつ、横滑りを物理的に強力に阻止してくれます。
また、床面への固定には、100均でも手に入る「剥がせるタイプの強力両面テープ」が重宝します。直接貼るのが怖い場合は、まず床にマスキングテープを貼り、その上から両面テープを重ねてゲートの脚(ブックエンド等)を固定しましょう。この「マステ下地」の手法を使えば、剥がす時に床材を傷めるリスクを最小限に抑えられます。ただし、床暖房が入っている場所などは熱で粘着剤が溶け出す可能性があるため、定期的な貼り替えや確認を忘れないようにしてくださいね。
養生テープは粘着力が強すぎることがあるので、インテリア用のマスキングテープや、文具コーナーの太幅マステが原状回復には最適です。
赤ちゃんの指挟みを防止する隙間の設計と安全基準
自作ベビーゲートで最も慎重になるべきなのが、隙間の設計です。赤ちゃんの指は非常に細く、大人が想像もしないような場所に挟まってしまいます。一般的に、子供の指挟みを防ぐためには隙間を2cm未満にするか、あるいは指が自由に出入りできる12cm以上にするかのどちらかが推奨されます。しかし、ベビーゲートの場合は「通り抜け」を防ぐ必要があるため、基本的には「狭める」方向で考えます。
ワイヤーネットの網目は通常4〜5cm四方なので指が入りやすいですが、網目の中心を掴む分には大きな怪我には繋がりません。危険なのは、「動く部分の隙間」です。例えばパネルの連結部が緩んで2cm程度の隙間が空いていると、そこに指を入れた状態で赤ちゃんが体重をかけた際、テコの原理で強い力が加わってしまいます。連結部は隙間ゼロを目指して結束バンドを締め上げてください。また、壁とゲートの間に頭が挟まる事故も防がなければなりません。消費者庁も、家具や柵の隙間による窒息事故に対して注意を呼びかけています(出典:消費者庁「家具の隙間などに挟まる事故に注意!」)。こうした情報を参考に、頭が入らない10cm未満の隙間管理を徹底しましょう。
結束バンドの切り口によるケガを防ぐエッジ処理
組み立てが終わってホッと一息つく前に、必ず行ってほしいのが結束バンドの「切り口」の処理です。結束バンドをハサミやニッパーで切ると、その断面はプラスチックの刃物のように鋭利になります。ここに赤ちゃんの顔や手が触れると、深い切り傷になる恐れがあります。最も確実な処理方法は、切り口をライターの火で一瞬だけ炙ることです。熱でプラスチックが溶けて丸まり、指で触っても痛くない状態になります。
「火を使うのは怖い」という方は、ニッパーで極限まで(根元から)カットした後、金属用のヤスリで角を落としてください。さらに念を入れるなら、その上から100均のシリコン製コーナーガードや、布テープを巻いて保護するのも良いでしょう。また、結束バンドの留め具(四角い部分)自体を、常に「テレビ側(内側)」に向けて設置するように意識するだけでも、赤ちゃんが怪我をするリスクを劇的に下げることができます。作業の最後には、自分の手の甲でゲート全体を撫でてみて、引っかかりがないか最終確認することをおすすめします。
テレビのリモコン操作や排熱を妨げない構造の選び方
ベビーゲートを設置したせいで、テレビが故障したり操作できなくなったりしては本末転倒です。近年の薄型テレビやレコーダーは、背面に大きな排熱口があり、そこから逃げる熱を塞いでしまうと、内部の基板が熱暴走を起こし寿命を縮めてしまいます。ワイヤーネットは通気性が高いですが、目隠しのために布をかけたり、PPシートを全面に貼ったりする場合は要注意です。テレビの排熱スリットがある場所は、意識的に空間を開けるようにしましょう。
操作性に関しては、リモコンの受光部(通常はテレビの下枠付近にあります)の真正面に太い突っ張り棒がこないように配置を工夫してください。ワイヤーネットの網目越しであれば、赤外線は問題なく通過します。もし反応が悪くなったと感じたら、ゲートとテレビの距離をあと数センチ離すだけで解決することが多いですよ。また、最近のスマートテレビならスマホアプリで操作できるものも多いので、ゲート越しにリモコンを振るのが面倒な方は、そうした連携機能の活用も検討してみる価値があります。
木製のすのこを使ったおしゃれなデザインの自作術
「ワイヤーネットのメッシュ感がどうしてもリビングのインテリアに合わない」というこだわり派の方には、100均の木製すのこを使った自作術が人気です。桐や杉などの天然木で作られたすのこは、それだけで温かみがあり、北欧風やナチュラルテイストのお部屋によく馴染みます。すのこを数枚用意し、屏風(びょうぶ)のように「くの字」に連結していくだけで、自立するおしゃれなフェンスが完成します。
すのこDIYで注意したいのは、「表面のささくれ」です。100均の木材は無塗装で仕上げが甘いことが多いため、赤ちゃんが触る前に240番〜400番程度のサンドペーパー(紙やすり)で表面を滑らかに磨いてあげましょう。仕上げに子供が舐めても安心な水性ニスや、オリーブオイルを薄く塗ってウッドケアをすると、見た目の高級感もアップします。連結には結束バンドのほか、おしゃれな麻紐や、裏側から木工用ボンドで補強した蝶番(ちょうがい)を使うと、開閉機能も持たせられて一石二鳥です。ただし、木材はワイヤーネットより重いため、倒れた時の衝撃を考慮して、足元には十分な長さの安定板を設置してください。
コストを抑えて100均資材だけで完成させるコツ
自作の最大の目的が節約であるなら、無駄な買い物を防ぐことが鉄則です。まず、テレビの「どこまでを守るか」を明確にしましょう。テレビ台全体を囲むのではなく、赤ちゃんの手が届く「前面と側面」だけに限定すれば、必要なパネルの枚数を半分に減らせるかもしれません。また、100均の専用ジョイントパーツなどは意外と高くつく(1個110円で複数を揃えるとバカにならない)ため、基本的には大容量パックの結束バンドだけで連結を完結させるのが最も安上がりです。
また、突っ張り棒も「太くて高いもの」を何本も買う前に、まずは自宅に余っている家具で代用できないか考えてみてください。重たい本が詰まったカラーボックスなどをフェンスの端に置けば、それが立派な支柱代わりになります。100均通の私から言わせれば、「あるものを使い倒す」ことこそがDIYの真髄。最初から完璧なセットを買い揃えるのではなく、まずは最小構成で作ってみて、赤ちゃんの反応を見ながら必要なものだけを買い足していくスタイルが、結果として最もコストパフォーマンスが高くなりますよ。
テレビ周りにベビーゲートを100均資材で手作りする際の注意点
手作りゲートは非常に便利で愛着もわきますが、既製品のような厳格な強度テストをパスしているわけではありません。設置して終わりではなく、そこからが本当の安全管理の始まりです。ここでは、日々の生活の中で特に意識してほしい安全上の注意点と、長く使い続けるためのコツをお伝えします。製作者である皆さんの「点検の目」こそが、赤ちゃんの安全を守る最後の砦となります。
寄りかかった時にゲートが倒れるのを防ぐ固定の工夫
赤ちゃんが成長し、体重が10kg近くなってくると、ゲートに対する攻撃力(?)も増してきます。つかまり立ちをしてゲートを前後に激しく揺らしたり、全体重を預けて寄りかかったりした際、ゲートがテレビ側に「バタン!」と倒れてしまうのが最大の懸念事項です。これを防ぐ最も原始的かつ強力な方法は、「テレビ台とゲートを連結してしまう」ことです。
テレビ台の脚部や、背面にある配線用の穴などを利用して、紐やワイヤーでゲートを固定してください。もしテレビ台にネジ穴があるタイプなら、そこにL字金具を取り付けてゲートと繋げば、物理的に倒れることはなくなります。また、テレビ台自体にある程度の重さがあるなら、テレビ台の底面と床の間にゲートの網を少し挟み込むように設置するだけでも、手前への転倒を劇的に防げます。自作ゲートは「軽い」ことがメリットですが、安定性においてはその軽さが仇となるため、「動かないもの(家具や壁)」と一体化させる意識を持ってください。
ゲートが倒れる際、テレビ画面に直撃して液晶が割れる事故も多発しています。ゲートとテレビの間には、少なくとも10〜15cm程度の「マージン(余白)」を持たせて設置することを強くおすすめします。
ブックエンドを重りにして自立型スタンドを安定させる
突っ張り棒を立てられないオープンな間取りの場合、ゲートを自立させる必要があります。この時、100均のスチール製ブックエンドが非常に優秀なベース(足場)になります。ワイヤーネットの最下部に、大きなL字型のブックエンドを結束バンドでガッチリと固定しましょう。この際、ブックエンドの長い方の面を「赤ちゃんがいる側」に向けて設置するのがポイント。赤ちゃんがゲートを押そうとすると、自分の足でブックエンドを踏む形になり、自分の体重でゲートを安定させるという賢い構造になります。
さらに安定感を高めるなら、ブックエンドの上に「重り」を載せます。100均のレンガ調ブロックや、砂を入れたペットボトルなどが使えます。これらは見た目が気になる場合、100均のハギレ布や可愛い袋で包んであげれば、インテリアの一部として溶け込みます。「重心を低く、広く」保つことが、自立型ゲートの転倒防止における鉄則です。設置後は、自分でゲートを強く押してみて、どの程度の力で浮き上がるかを確認する「耐震テスト」を必ず行ってくださいね。
成長に合わせてワイヤーネットを連結し高さを拡張する
生後6ヶ月の頃は高さ40cmのゲートで十分な「鉄壁」だったはずが、1歳を過ぎる頃には赤ちゃんはひょいと手をかけ、ゲート越しにテレビを触ろうとします。あるいは、ゲートを足がかりにして登ろうとする「クライマー」に変貌することもあります。自作ゲートの素晴らしいところは、こうした成長のスピードに合わせて即座にアップデートできる点です。
高さを出したい時は、既存のネットの上に新しいネットを重ね、結束バンドで連結するだけでOKです。この際、連結部分は網目2枚分くらいを重ねて留めると、継ぎ目の強度が上がります。ただし、高くすればするほど上部が揺れやすくなるため、上端にも突っ張り棒を渡して水平方向の剛性を確保しましょう。また、登りたがる兆候が見えたら、足をかける場所がないようにワイヤーネットの内側にツルツルしたPPシートを貼るなどの対策も有効です。子供の「できること」が増えるたびに、ゲートも一緒に進化させていきましょう。
リメイクシートを貼ってインテリアに馴染ませる仕上げ
せっかくの手作りゲート、どうせなら「いかにも100均」という見た目から卒業しておしゃれに仕上げたいですよね。そこで登場するのがリメイクシートです。ダイソーやセリアには、本物そっくりの木目調、インダストリアルなコンクリート風、上品な大理石柄など、多種多様なシートが売られています。ワイヤーネットの太い枠部分や、補強に使ったプラスチック板、あるいは突っ張り棒そのものにこのシートを貼るだけで、質感が劇的に変わります。
特におすすめなのは、「テレビ台と同じ色味」のシートを選ぶことです。テレビ台がオーク系の木目ならオーク柄のシートを、黒ならマットブラックのシートを貼ることで、ゲートがテレビ台の一部であるかのような一体感が生まれます。また、ワイヤーネット自体にスプレー塗料で色を塗るという手もありますが、赤ちゃんが噛んで剥がれた塗料を飲み込むリスクがあるため、直接触れる場所にはリメイクシートやマスキングテープでの装飾の方が、安全性の観点からはおすすめできます。
掃除や配線整理が楽になる開閉扉の機能を追加する
ベビーゲートを設置して一番困るのが、掃除機のヘッドが入らなかったり、レコーダーのディスク交換がしにくくなったりすること。これを解決するために、ゲートのどこか1箇所を「開閉式のドア」に改造しましょう。やり方は簡単です。100均の「カラビナ」や「マジックテープ式の結束ベルト」、「S字フック」を鍵代わりに使います。パネルの片側を結束バンドで緩めに留めて「蝶番(ヒンジ)」にし、反対側をカラビナで留めるようにすれば、大人はワンタッチで開けられるようになります。
掃除の時だけでなく、配線が絡まった時や急な機器トラブルの際、ゲートをいちいち分解せずに済むのは想像以上に快適です。この時、扉の可動域に赤ちゃんの指を巻き込まないよう、扉の隙間には十分な余裕を持たせるか、あるいは逆に隙間を完全に塞ぐカバーを自作するなど工夫してください。日々のメンテナンス性が上がれば、ストレスなく安全対策を継続することができますよ。
市販品と比較した自作ゲートの強度と安全性の限界
100均DIYを推奨している私ですが、あえて厳しいこともお伝えします。100均資材で構成されたゲートは、「あくまで簡易的な障壁」であり、市販のボルト固定式ゲートのような絶対的な強度はありません。市販品は、数万回の開閉テストや、数十キロの荷重テストをクリアして製品化されています。一方で自作は、結束バンドが劣化したり、突っ張り棒が緩んだりといったリスクが常に付きまといます。
「100均だからダメ」というわけではなく、「限界を知って使う」ことが大切です。例えば、階段の上のような、万が一ゲートが外れたら命に関わる場所には、絶対に100均の自作ゲートを使わないでください。テレビ周りのように「侵入を遅らせる」「直接触れさせない」ことが目的の場所なら自作で十分ですが、それでも常に「いつかは壊れる、緩む」という前提で、大人の監視下で使用することが不可欠です。コストとリスクを天秤にかけ、賢く使い分けましょう。
| 比較項目 | 100均手作り | メーカー既製品 |
|---|---|---|
| 初期コスト | 1,000円〜3,000円 | 8,000円〜25,000円 |
| 設置の自由度 | 極めて高い(1cm単位) | 規格内に限定される |
| 安全性・保証 | 自己責任(保証なし) | PL法に基づくメーカー保証 |
| 推奨設置場所 | テレビ周り、観葉植物囲い | 階段上、玄関、キッチン入口 |
結束バンドや吸盤の劣化をチェックするメンテナンス
自作ゲートのメンテナンスにおいて、最も注意すべき敵は「テレビの熱」と「紫外線」です。プラスチック製の結束バンドや、固定に使っている吸盤などは、長期間熱にさらされると、水分が抜けて「脆化(ぜいか)」という現象を起こします。見た目は普通でも、指で軽く押しただけで「パキッ」と割れてしまうことがあるのです。特にテレビの背面付近のバンドは要注意です。
最低でも1ヶ月に一度は、結束バンドを全て手で触って、緩みや硬化がないかチェックしましょう。また、吸盤を使っている場合は、埃が付着して吸着力が落ちていないか確認し、一度剥がして中性洗剤で洗うと粘着力が復活します。100均資材は安価なので、少しでも「怪しい」と思ったら迷わず新しいものに交換してください。この「定期的なリフレッシュ」の手間こそが、自作ゲートを安全に運用し続けるためのコストだと言えます。
知恵がつく1歳児以降に対応した二重ロックの導入
1歳半を過ぎる頃になると、子供の知能発達は目覚ましく、大人がゲートを開ける様子をじっと観察して真似を始めます。単純なS字フックやカラビナなら、数回のトライで開け方をマスターしてしまう子も珍しくありません。もし自力で開錠するようになったら、それはゲートの「セキュリティアップデート」が必要なサインです。
対策は二つ。一つは、大人の背の高さでなければ届かない位置(100cm以上)にロックを移設すること。もう一つは、100均の「ナスカン」と「ダイヤル錠」や、マジックテープ式のベルトを併用した「二重ロック構造」にすることです。二つの異なる動作(例:マジックテープを剥がしてからカラビナを外す)が必要になると、子供が自力で開ける難易度は格段に上がります。子供との知恵比べを楽しむくらいの余裕を持って、常に先手必勝で対策を強化していきましょう。
ラブリコと木材を組み合わせたより強固なハイブリッド型
100均資材の限界を感じ始めた、あるいは「もっと本格的に作りたい」という方におすすめなのが、「ラブリコ(LABRICO)」や「ディアウォール」といった突っ張り補助パーツと、ホームセンターで買える2×4(ツーバイフォー)材を組み合わせた手法です。これを使えば、壁に穴を開けずに天井と床をガッチリとつなぐ「本物の木の柱」を立てることができます。
この強固な木の柱を土台にし、柱の間に100均のワイヤーネットをネジ止めや結束バンドで固定すれば、100均のみで作るよりも数倍の強度を誇る「ハイブリッドゲート」が完成します。柱自体に重量と安定感があるため、大型のテレビをぐるりと囲むような大きなサークル状のガードも作れるようになります。予算は3,000円〜5,000円程度に上がりますが、市販品を買うよりは安く、かつ安全性は飛躍的に向上します。「急所(支柱)はしっかり、面(フェンス)は安く」という考え方は、賢いDIYの極意ですね。
テレビ画面を視覚的に隠して子供の興味を逸らすパネル活用
赤ちゃんがテレビに向かっていく最大の理由は「動くものがそこにあるから」です。物理的に通さないだけでなく、心理的に興味を失わせるというのも、実は非常に有効な安全対策になります。100均で売っている不透明なPPシート(ポリプロピレン製の板)を、ワイヤーネットの内側に結束バンドで固定してみましょう。
画面の下半分だけでも視覚的に隠してしまうと、赤ちゃんからは「何かが動いているけど、よく見えない不思議な壁」という認識になり、直接画面を叩きに行こうとする意欲が減退することがあります。「見えないものは存在しない」という赤ちゃんの心理を突いた作戦ですね。もちろん、大人がテレビを見る時はシートを外せるように工夫したり、受光部だけ穴を開けたりしてカスタマイズしてください。物理的ガードと心理的ガードの「二段構え」で、テレビ周りの平和を守りましょう。
PPシートを貼る際は、テレビの排熱口を塞がないよう、必ず上部や側面に空気の逃げ道を作ってください。熱によるテレビの故障を防ぐことが、巡り巡って家庭の財産(とお財布)を守ることに繋がります。
安全なベビーゲートをテレビ周りに100均で手作りするまとめ
ここまで、100均資材をフル活用してテレビ周りのベビーゲートを自作する、具体的かつ網羅的なテクニックをご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。「ベビーゲート テレビ周り 100 均 手作り」というキーワードで検索された皆さんの多くは、きっと「子供の安全は守りたいけれど、できるだけコストは抑えたい、でも妥協はしたくない」という想いをお持ちだと思います。その想いを形にする力は、100均DIYには十分に備わっています。
ワイヤーネットによる視認性と通気性の確保、突っ張り棒による強度の向上、そしてリメイクシートによるデザイン性の追求。これらを組み合わせれば、世界に一つだけの、我が家に最適なベビーゲートが完成します。しかし、何度もお伝えした通り、自作は「作って終わり」ではありません。日々の点検、結束バンドの劣化チェック、そして子供の成長に合わせた拡張を怠らないことが、安全な育児環境を維持する絶対条件です。
最後に、この記事に記載した数値や設置方法は、あくまで一般的な目安であり、全ての環境での安全を保証するものではありません。実際の設置にあたっては、各ご家庭の家具の形状や、お子さんの体格・活発さを十分に考慮し、自己責任において最善の判断を下してください。少しでも不安がある箇所は、迷わず補強するか、市販の安全対策グッズを併用することを強くおすすめします。皆さんの手作りゲートが、家族みんなが安心して過ごせるリビング作りの大きな一歩となることを、心から応援しています!


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